テーマ「一次予防の重視」
(健康を増進し、疾病の発病を予防する「一次予防」に一層の重点を置いた対策)
健康日本21の設定の考え方にでてくる「6.歯の健康」「7.糖尿病」について述べたいと思います。当院では月に一度遠州病院の糖尿病教室において歯科指導を行っています。
「歯科と糖尿病?」と思われるかもしれませんが、糖尿病と歯周病は密接な関係があると解った からです。簡単に言うならば、糖尿病は歯周病を悪化させ、歯周病は糖尿病を悪化させます。つまり、糖尿病があると歯周病に悪影響を及ぼし、歯周病があると糖尿病に悪影響を及ぼすとい
うことです。もしも、しっかり糖尿病を治療しているつもりなのに血糖コントロールがなかなか良くならないとしたら、その原因は歯周病にあるかも?と考え、歯科に行くことをお勧めします。
歯周病は細菌やウィルスによる感染症です。歯と歯肉の間にすき間ができて細菌が住みやい環境になっていると、感染を防ごうとする働きが細菌を増やそうとする働きと対立して炎症を起こします。歯周病は、この炎症がいつまでも終わらずに続き、徐々に歯の土台が失われていく病気です。歯の磨き残しなど生活習慣が要因となることは、お解かりになると思います。その他、具体的な要因となる生活習慣は、「喫煙」「精神的ストレス」「不十分な歯磨き」「食べ物の嗜好」「歯ぎしりの癖」「口呼吸による口の乾燥」などがあげられます。
お気づきになられたでしょうか?これらを設定の考え方で見てみると「1.栄養・食生活」「3.休養・こころの健康づくり」「4.たばこ」も「6.歯の健康」「7.糖尿病」に続いて関連してくることがわかると思います。
もしかしたら、すべての病気は歯周病とつながっている?と思えてきたことでしょう。
実は最近の研究で、糖尿病以外にも歯周病は、心臓病や脳卒中、肺炎、胃潰瘍、肥満症など、さまざまな病気の起こりやすさと関係があることが解りました。歯周病の原因菌が血液の中に入り込んで血管内に炎症を引き起こしたり、あるいは、食べ物をしっかり噛んだり飲み込んだり出来なくなることの影響で、こういった病気が起きてくるようです。歯周病の合併症として、これらの病気がとれえられる見方が定着するのも、そんなに遠いことではないと思われます。
生活習慣病の予防には歯磨きをきちんと行うことが大切なようですね。
(文責: 管理栄養士 山 益実)
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