Aoyama Dental Office 浜松アクトタワー 青山歯科室
Hamamatsu Act-tower Aoyama Dental Office
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平成12年度浜松市医療奨励賞受賞
「開業歯科医における産業口腔保健活動」


浜松アクトタワー 青山歯科室
産業歯科医・労働衛生コンサルタント 青山行彦

≪活動内容要約≫

近年、歯科疾患と全身の健康との関係がクローズアップされ、特に産業口腔保健は、生活の質の面からも重要視されてきています。

この分野の活動として当院では、94年よりのべ54事業所、1482名に事業所歯科健診を実施しました。
内容としては、ムシバなどの既存項目に加え、WHOの提唱するCPITN による歯周病罹患状況も診査しました。
また、99年には生活習慣や口腔ケア習慣を含めた、独自の総合口腔健診システムを構築しました。この間の97年に産業歯科医、99年には労働衛生コンサルタント資格を取得しました。
健診結果の一部として、99年実施の某事業所では、歯周疾患の重症な集団ほど喫煙傾向が高いという結果がみられ、職場での禁煙を健診事後措置の一部として提案しました。

今後も、この口腔保健活動を総合的な健康増進活動の一分野として実践し、市民の健康に寄与したいと考えております。

*グラフをクリックすると拡大図がご覧いただけます
≪実績明細≫

近年、歯周病が狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患・糖尿病・妊婦の早産などのリスクファクターであるとの報告が、世界的に多くなされています。また、高齢者については摂食・嚥下障害や嚥下性肺炎などが生命に対して重篤な影響を及ぼすことが判明しており、歯科疾患と全身の健康との関係がクローズアップされてきています。これらの流れを受け、厚生省が提唱した「健康日本21」においても、歯科疾患の具体的数値目標を定め、国民への健康対策を講じています。

また、産業衛生の分野では、単なる疾患の治療や予防だけでなく、さらに一歩進んで積極的に健康を求める、Total Health Promotion : THPが重要視されてきています。
その中で、産業口腔保健活動は、健全な食生活としての栄養摂取や、会話やコミュニケーション形成といった生活の質(Quality Of Life :QOL)からも、重要な意味があると考えられています。

ところが、現況では産業口腔保健活動が広く十分に実施されているとは言い難いのが現状です。この理由は,メッキ工場などを対象にした一部の特殊歯科健診を除いては労働法上の強制力がないこと、さらにこの分野の必要性が十分には認知されていないことがあげられます。この傾向は、従業員数50名未満のいわゆる中小企業において顕著かと思われます。

そのような現状において、当院では平成6年より産業口腔保健活動としての事業所歯科健診を6年間にわたり実施してきました。

実施事業所数は2000年10月末現在、近在事業所を中心にのべ54事業所でした。また、実施した歯科健診件数は、のべ1482件でした。(グラフ

健診項目としては、ムシバの罹患状況や修復状況などの一般的口腔状況に加え、WHO(世界保健機構)の提唱するCPITN(Community Periodontal Index and Treatment Needs) による歯周疾患罹患状況を診査しました。

また、1999年からは、唾液潜血反応、顎関節疾患、口腔粘膜を含めた総合口腔健診のシステムを構築し、喫煙や飲酒などの生活習慣、歯ブラシ習慣、歯科受診歴などの口腔ケア習慣を含めた医院オリジナルの健診用紙を作成し、使用しています。また、この間の1997年に産業歯科医(日本歯科医師会認定)、99年には労働衛生コンサルタント(労働省認定)資格を取得しました。

実施事業所の健診結果からその一部を報告いたしますと、1999年に健診を実施した、M事業所では歯周疾患の重症な集団ほど喫煙傾向が高いという結果がみられました。(グラフ3
この結果を受けて、従来の歯科保健活動に加えて、職場での禁煙を健診事後措置の一部として提案しました。

高齢化が問題になっている昨今、上記健診結果例に示した様に口腔保健を他のTHP活動と連動した形で実施する必要性が大きくなっています。医科での健診結果や、その後の保健指導とも連動させた、総合的な健康増進活動(Total Health Promotion)の一分野として位置づけ、さらに実践して行きたいと考えております。

また、この活動が広く普及するためには、

1) 事業主、産業医など関係者への理解を深めるための認知活動
2) 実施データの管理をスムーズに行うための電算化システム構築
3) 適切な事後措置としての保健指導を実施するため、歯科衛生士等のマンパワー確保、教育
4) 行政、県産業保健推進センター、地域産業保健センター、医師会、歯科医師会とのネットワーク構築

などが今後の課題として考えられます。

さらに、この保健活動を推進することにより、市民の健康に微力ながら寄与できれば幸いです。

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